花粉症撃退の秘策！！ゴールドジムの受付嬢
BSディム。西に住むオカマ。質量保存の法則を無視したレベルで着痩せする。
童話。東に住むノンケ。法律を無視した環境でバイトしている。
花粉症辛すぎる童話
死ですよ、死の季節ですよ。死ね！
なんなのよアンタは。また訳のわからないことを言って……。
どう考えても春は草花の芽吹く生の季節じゃないのよ。
草花が芽吹くから迷惑してるんですよ。作業効率が1000分の1になります。花粉症！！
ああ、花粉症ね。私は花粉症じゃないからよく分からないけど、みんなとっても辛そうよね。くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。突然ソニックブームでも食らったような顔でティッシュを求めるわよね。
ティッシュを求めるのは花粉症ビギナーです。僕は柔らかいティッシュじゃないと鼻の下が荒れて痛くなるので、常に携帯しています。月のティッシュ代で海外旅行に行ける気がします。
それ、鼻に搾乳機でも付けたほうが安上がりよ。
花粉症の対策って色々あると思うんだけど、プロ花粉症患者から見て効果的なものって何があるの？
僕は手術して神経を何本か切ってもらいましたが、生活レベルでできる対策は「服薬」「マスク」あたりじゃないですかね。あとアウターは頻繁にコロコロして花粉取ってます。くしゃみをしすぎると気づかないうちに頭痛になっていたりするのでバファリンも必須。そのくらいですかね。
致死率80％のウィルスでパンデミックが起こったくらいの対策が必要なのね。
手術が必要なほどひどいなら、本当に何もできなくなるくらい作業効率が落ちそうね。これって完治できないの？
完治はしません。軽減されることは望めますが、結局体質なので一生付き合わないといけないんですよ。早めに諦めることが肝要です。オカマと同じ。
まだ色々と諦めてないわよアタシは！！
ふうん、苦労してるのねぇ。アタシは親族に花粉症の人間がひとりもいないんだけど、遺伝もあるのかしらね。
遺伝でしょうね。僕は母親が重度の花粉症なので。
花粉症に「対策」というアプローチをするのは間違っていると思うんですよ、僕は。
あら、どうして？対策しないといつまでも搾乳機から離れられないじゃない。
花粉症がなぜ辛いかって、諸々の症状が「死ぬほどじゃないけどめちゃめちゃストレスだから」なんですよ。なので、そのストレスを軽減させるのが一番効率いい。じゃあ症状を軽減させるために対策をすればいいのか。違います。結局大して和らぎません。むしろ「いろいろ試しているのになんで軽減されないんだよ！」というストレスがたまってきます。
いや、なんなのよその暴論は！！
非花粉症の人間からすると異次元の話だわ。もはや花粉の奴隷じゃないのよ。
花粉を精神的に上回るしかないです。僕がくしゃみをするたびに、枯れた大地に花が咲く……。
ディムさんは持病とかないんですか？
私？ 私は高血圧よ。高校のときの健康診断では学校一高かったらしくて、再再再検査まで受けたのよ。
ケツ圧は低めなんだけどね。
人生一度きり
高血圧なんですね。何か気を遣ってますか？ 食事とか。
いや、それが全然。
医者から辛いものや塩っぱいものを控えるように言われてるんだけど、タバスコを何にでも振りかけちゃうし、柚子胡椒も1ヶ月で1瓶は必ず消費するのよね。あとウォーキングをしなさいって言われてるんだけど、家から徒歩2分のコンビニに行くにも車を使うわ。ウォーキング・デッドは毎週欠かさず觀てるけど。
早死にしますよ。でもまあ、好きなものだけ食べてた方が心は健康ですよね。いま隣の女子高生もそう言ってます。
えっ、誰？誰なのその唐突に出現した女子高生は。
心も体も健康でありたいけど、暴飲暴食が私の幸せだから、どうしても両立ができないのよね。会社の上司は痛風でのたうち回ってたし、親戚は脂肪肝が原因で死にそうになってたし。いっときの幸せを取ってあとから不幸になるか、ずっと少しだけ不幸かの2択なのよ。
でも三食ですから、好きに食べられない好きに飲めないのは辛いですよね。いっときの幸せっていうか、割と人生において重要な幸せですよ。
オカマの問題点は、運動が嫌いなところです。
隣の女子高生はなんだったのよ！登場させることにどういう必要性があったのよ！！
まぁ、日常生活に制限が加わる点では高血圧も花粉症も同じよね。
運動は高血圧への「対策」だから、私にとってはストレスなのよ。それに、今まで生きてきて運動が楽しいと思ったことは一度もない。小学生のとき「えんそう」と「たいそう」を聞き間違えて腕が折れるくらいマットの上を開脚前転させられたトラウマが蘇るのよね。
なるほど、一理ありますね。結局ストレスなことは何もしないという立場になると「対策」のすべてが無に帰しますね。
楽しんで健康になれる方法はあるのでしょうか？
マックの女子高生じゃん！本当はいないやつじゃん！！
そうなのよ、何もかもが「対策」になっちゃうわけ。もう健康になること自体をモチベーションにするしかないわよね。健康って何よりも大事なのに、どうして生きる動機にならないんだろうね。
思うんですけど、「生きる」と「生き延びる」って違いますよね。
女子高生って便利ね……。
そうね、生き延びるための健康が生きる動機になるわけがないわね。マイナスをゼロにすることと、ゼロをプラスにすることのあいだには大きな隔たりがある。
まさにそうです。ゼロをプラスにするための情報が欠けている安全安心社会を、いかに生きるか。それがオカマには問われています。
……えっ？問われてるの？
まぁオカマは人生マイナススタートだからね。人生ゲームで1マス目から砂利道に逸れちゃった感じだから。せめて自分のために、目の前の晴れ渡った世界で生きたいわよね。
幸せになってください。ビジョンはありますか？
えっと、まずはゴールドジムの受付嬢になって……
血圧上がって死ぬんじゃないですか？
・編集後記 (BSディム)
どうも、オカマです。健康になりたいと願っているのに、目の前の誘惑には簡単に負けてしまうわよね。不健康＝不便だけど、健康であることが当たり前すぎて、普段から健康＝便利だとは思えない。一病息災という言葉があるように、持病のひとつでも持っていたほうが長く生きられるのかもしれないけどね。
やっぱり健康的な身体で受け入れたいわよねぇ、イケメン……。
・本日の教訓
女子高生は役に立つ
